着付け男士
〜 浴衣編 〜

自粛でお外に出られないあるじさんが、着付けのワンポイントをお話しするよ!
ボクのほかにも、うちの本丸の子達がガイドするからね!
今日は浴衣の着付けポイントだよ!
まずは準備だよ!
この写真、『浴衣の着付けをお願いします!』って来る人が持ってくることの多いラインナップなんだけど、何か気づくかなぁ?
これだけだと、かなりの数の着付け師さんが困っちゃうよ!
必要なものはこんなにあるんだよ。
・浴衣
・帯
・帯板(ここには写ってないけどー)
・肌着
・紐×3本
・伊達締め
・薄手のタオル×2枚
(補正用なので、太りたくなければ必ず薄手で)

浴衣は必ず、クリーニング用のビニールから出してほしいさ。
ビニールに入れたまま1年放置してると、カビちゃうよー。
クリーニングから引き取ったら、すぐにビニールから出すんだよ。

それと、伸ばしている紐のほかに、丸めてるのもあるでしょー?
これの作り方を教えるよー。
@半分に折った紐の端を掌と親指で挟む
A掌側に巻き付ける
B少し残して掌から抜き、穴の中に折り込む
C指一本で紐の真ん中が取れるので、立ったままで着付けする時に便利!


浴衣用の体型補正用のタオルを準備するよー。
今回はちゃんと違いが分かるように、色付きと柄付きタオルを用意したけど、本当は無地の白タオルがいいなー。

2枚のうち、1枚は縦半分に 1枚はタオルの縫い目が重ならないように横半分に折ってねー。


これから作るのは、胸の補正をするタオルだよ。

半分に折った内側を三角に、外側も重ねて折るよー。
縫い目が重ならないように気を付けてよー。

三角に折った部分が出るように、下半分を折ったら、あらかじめ裏側に縦半分に折っていたタオルをかぶせ、下半分を包むんだよー。
作った胸用補正タオルは、三角部分を胸の下にあてて、長い部分は腰に巻いてねー。
ちゃんと、紐で止めるんだよー。
肌着は浴衣を着た時に襟から出ないように、襟ぐりは下げておくんだよー。
あーあと、肌着を持ってこない人、ホント多いんだよー。
肌着がないと、下着透けまくりだから―。
まぁ、オトコノコ的には嬉しいかー♪(コラ)
背後に視線を感じたら、透けてるかもと思ってよー。
下着も、派手な色は避けた方がいいなー。
肌着一枚、裾よけ一枚あるだけで、こんなに透けなくなるよー。
絶対に使うんだよー。
次は襟の抜き方だよ!
ボクみたいに、髪を結いあげている時は多く抜くよ!
俺みたいに、髪が襟にかかる場合は尻の高さ並び
髪を下した場合はかなり控えめ
男の場合は首に沿わせます
襟元はね、子供〜20代半ば・・・。
『まだあどけなさがあるうち』は鎖骨の間のくぼみが隠れるように。
大人になったらくぼみが見えるようにね。
うんうん、色っぽいよ
仕立て上がりで買ったものはサイズが大きいから、前身ごろの余った部分は折り返すんだよー。
そのまま巻き付けたら、歩けなくなるよー。
腰紐を結んだら、背中の縫い目の下を引っ張りつつ・・・
もう一方の手で背中の皺を横に流すよー。
背中の縫い目は、背骨に沿わせるんだよー。
横に寄せた皺は、そのまま前まで持ってって、ぜーんぶ伸ばしたら、浴衣の前身ごろと後ろの縫い目が重なってるよ。
それを一緒に持って、後ろにひっくり返す!
そしたら、脇の開いてるところ(身八つ口)がきれいに隠れるんだー。
・・・わかる?
この時点では、前のおはしょり部分が皺だらけ。
今度はそれをキレイにするよー。
帯の下から出すおはしょりを残して、まず内側のおはしょりを全部上に寄せるよ!
表も上げて、クリップで止めておくよ。
後ろも同じ長さで止めてねー。
今、おはしょりはポケット状になってるから、そこに全部の皺を入れるよー。
ちゃんと入ると、ほら!
縫い目があるだけの布に見えるでしょー。
この状態を維持するために、伊達締めを巻くよ!
重なってポコッてなったとこ、全部覆ってねー。
半巾帯が薄いから、後ろはできるだけ平らに重ねるよ。
写真に、帯板のせるの忘れてたよね!
帯板、必要だよ!
普通の着物の時は、帯を一巻きした上に入れるんだけど、浴衣の場合は、浴衣の上に置いた方がいいね。
なんでって・・・それはね?
折りあげて裏面を見せる、っておしゃれもあるからさ。
表裏違う柄だった場合によくやるんだよね。
主のつけてた簪、取っちゃった♪
後ろはひらひらにしてもらったよ!
半巾帯でも、こんなに色々できるんだ!
完成!
って、お出かけする前にちょっと待って?
袖の付け根が帯の下にあるから、このままじゃ、腕、上がらないよ?
ちょっとだけ、引っ張り出してね。
ぜーんぶ終わったら、ボクとお出かけしよ?
どうだったかな?
まずは、基本的な浴衣のポイントだったよ。
次は小紋のワンポイントを教えようね!
またね!







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