〜 春の夜の夢 〜
解 説 編





SSを読んだけど、状況がよくわからなかった、という方達のために、解説編です。
これでちょっとはわかりやすくなればいいのですが(笑)
かえって混乱させてしまったらすみません(^^;)


 
まずは紅葉城(仮名)簡易図です。

長谷部君と同田貫いわく、
@ もらった土地は限られていて、堀も防御の役に立つほど広くはない。(深さは十分)
A 堀に石垣を組む工事は遅れていて、土塁で代用中。
B 櫓門(やぐらもん:赤部分)は多聞櫓(たもんやぐら)で角櫓(すみやぐら:四方の角)と繋がっていて、渡り廊下のようになっている。(紫部分)
C 防御のためだけに作った二の曲輪(黄色部分)は、三の曲輪(緑部分)を見下ろすように作ってあり、櫓門を抜けた敵を多聞櫓と二の曲輪の両側から攻撃できる。

戦闘開始当初は櫓門に物吉、不動、同田貫。搦手に今剣、愛染、新撰組+岩融がいます。


 
戦闘開始です。
堀が狭く攻撃がしやすいと言っても、当然外壁(一番外側の青部分)は厚く、更には多聞櫓で二重構造となっているため、砲撃は有効ではありません。
なので、一期一振は馬出(うまだし:オレンジ部分)の薄い城壁を狙います。
馬出は門から兵が出た瞬間に狙い撃ちなどされないよう、城壁を備えた門外の出撃基地です。
門と馬出を繋ぐ青部分は板橋なので、戦闘中は外されます。
ちなみに鶴丸が
『狭間(さま)が多すぎるから壁は脆いはず』と言っていたのは三の曲輪の両側と本丸の壁のこと。
この話を博多から聞いた長谷部君達は、早速いくつかの狭間を埋めて壁を強化しました。

展開@ 馬出を囲む城壁を破壊すべく、砲撃開始。(陸奥守吹っ飛ぶ)
 ↑長谷部君:『全軍突・・・!(撃ーとか言ってみるテストー!!)
 (なんてタイミングでやらかすんだ、陸奥守!うっかり出撃して一期一振の首を取るところまで想定しただろうが!
 いかん、これはデータを収集することが目的の模擬戦なんだ!我慢しろ俺!
 主に素晴らしい城を贈るために、なんとしても我慢しろ俺!)
 同田貫!今は待機!
 ↑という総司令官の葛藤がありました。本丸の騒動を無視して外を睨んでいたのはこのせい。

展開A 再度戦闘開始。
 馬出へ砲撃し、馬出を囲む城壁を破壊。
 櫓門へ向けて攻城櫓(こうじょうやぐら:赤矢印)を倒します。
 櫓門は『冂』状で板橋を架けるスペースがあるため、攻城櫓を渡せます。
 櫓門は二階部分がある門のこと。
 二階から矢や鉄砲で狙われますが、鶴丸は盾兵で防御。
 門前まで短刀達を導き、門を爆破します。

展開B 三の曲輪に鶴丸、短刀達、獅子王と浦島、鳴狐が侵入。
 不動と物吉は多聞櫓に残って攻撃、同田貫は二の曲輪に移動して敵を上から挟み撃ちです。
 多聞櫓から二の曲輪へは、左上と右下の角櫓から渡れます。
 二の曲輪は防御のためだけの何もない土地のため、同田貫の投石兵二隊が十分展開できる足場があります。
 逆に、三の曲輪に侵入した浦島と鳴狐の弓兵と投石兵は、足場も悪いうえに狙いが定まらないので不利。

展開C 一期一振が更に兵を投入。
 重歩兵を率いる蜂須賀と大倶梨伽羅が侵入を試みるも、櫓門前の土塁(地面)が崩れて攻城櫓ごと堀へ転落。
 危険なのでよい子は真似しないように。

展開D 裏門に当たる搦手(からめて)から新撰組と岩融が二隊に分かれて出撃。
 騎馬のみで機動・奇襲をメインにした攻撃です。
 長曾祢・加州・岩融が一期一振軍の右翼、和泉守・堀川・大和守が左翼を狙います。

展開E 右翼を攻めた長曾祢・加州・岩融は源氏兄弟の兵力を削ぐことに成功。
 しかし、左翼側は堀川兄弟に阻まれ敗退。
 搦手に逃げようにも、統率力トップクラスの源氏兄弟に追撃され、馬出前を固められます。
 馬出前までは今剣と愛染の攻撃も届かないため、二人は待機を余儀なくされます。
 和泉守隊に長曾祢隊が合流するも、一期一振の軍が投入され、打ち払われます。

展開F 一方で三の曲輪に侵入した隊は孤立無援。数を減らされていきます。
 鶴丸がリタイヤし、もう少しで全滅させられると、守り手の意識が三の曲輪に集中した瞬間、一期一振の一声。
 来派の裏切りで本丸の門が内側から開き、蛍丸が同田貫、物吉、不動を無力化。搦手では愛染が今剣を無力化。

一期一振軍勝利で終了。

 
以上が模擬攻城戦の流れでした。

ちなみに築城前、本丸運営に失敗したことに気づいた主が、歌仙に土下座して詫び入れた上、力を貸してもらうことになりました・・・。
自ら失敗を認めて、自腹切って和合に努めたことを評価してくれて、三日月がようやく
『主』と呼んでくれたと言う流れ。
それまでは
『贔屓ばかりのダメ審神者』だと、全然認めてくれなかったという設定でした。













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