† Angels We have Heard On High †






ぐぅ・・・

 
 
† 夢の中 †
 
 夜明け前の、深い闇の中には、安らかな寝息が満ちていた。
 彼の枕元では、金色のゴーレムまでもが、眠っているのか、転がったまま動かない。
 時折、ぱたり、と、猫のように尾を揺らすのが、ただの石人形ではない証だろう。
 その尾が、まるで刻を数える振り子であるかのように、何度か揺らめいたのち、冬の冷たい空気に滑らかさを奪われた羽根が、ギギ・・・と、きしみながらも動いた。
 凍えた羽根を暖めるかのように、数度、羽ばたいたのち、ゴーレムは、身体に対してあまりにも小さな四肢を突っ張って、シーツの上に起き上がる。
 羽根から尾の先まで、凍えを振り落とすように伸びをすると、彼は、未だ夢の中にいる少年に、起床を促した。






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