窓の外の雪に誘惑されながらも、日が昇るまでは訓練の時間だ。
準備運動ののち、ダンベルを持ったアレンは、持ち上げた時の意外な軽さに、げんなりと目を眇めた。
「ティームー・・・!」
見れば、ティムキャンピーが、ダンベルの柄に長い尾を絡めて、一緒に持ち上げようとしている。
「お前が尻尾を鍛える必要はないだろ!
離せよ!」
言いながら、アレンはティムキャンピーを振り払ったが、もう一方のダンベルを取り上げると、また軽い。
「もう!ティム!」
「〜〜〜♪」
アレンがムキになればなるほど、ティムキャンピーは嬉しそうに邪魔をする。
「あんまりしつこいと、鳥籠に閉じ込めるぞ!」
アレンが声を荒げると、ティムキャンピーはぷいっと、そっぽを向いて、パタパタと窓辺に寄った。
「そこでじっとしてろよ!」
憮然と命じ、アレンがダンベルを持ち直した途端、彼の横顔を、凍えるほど冷たい風が襲う。
「ぎゃ――――!!ティム!!窓閉めろよ!!」
あまりの寒さに、アレンが悲鳴を上げた。
が、ティムキャンピーは知らんぷりで、機嫌よく尾を振りながら、外の雪景色を眺め続けた。
|