「アレンちゃん、おっはよーん
今日は、キレイに雪が積もってたわねぇ もう、遊んできた?」
アレンがカウンターに立つや、周りのシェフ達を押しのけて、駆け寄ってきたジェリーに、アレンはにこりと笑った。
「はい!
庭で遊んでたら、ブックマンに『白ウサギ』って言われちゃいました」
「あらん
じゃあ、シェフに見つかんなくて良かったわねぇ
おいしそうなウサギだと思われて、今日のお夕食のテーブルに乗ってたかもよん?」
「あはは それはヤダなぁ」
と、アレンがジェリーの冗談に笑っていると、
「どーしてー?いいじゃなーぃ。きっと、おいしそうだよん♪」
アレンの頭上に影が差し、その頭頂にコムイの顎が乗った。
「ヤ・・・ヤですよ・・・!なんで僕が、夕食になんなきゃいけないんですか・・・!」
「イヤイヤ、キミならきっと、丸焼きにされても可愛いだろうなぁと思ったのさー♪」
アレンの頭上に圧力をかけながら、黒いセリフを吐くコムイの周りを、定位置を奪われたティムキャンピーがせわしなく飛び回る。
「丸焼きって・・・!それが目的ですか・・・っ!!」
「うん。きっと、ジェリーがこんがり焼いてくれるよ 」
「焼かないわよっ!」
ぱこんっと、大きなお玉で、ジェリーがすかさず突っ込んだ。
「なんでさー。焼いてくれたっていいじゃない」
殴られて、コブのできた頭を撫でつつ、不満げに言うコムイに、ジェリーが眉をひそめる。
「アンタね・・・!いい加減、大人になんなさいよ!」
「オトナじゃないかー」
「どこがよ!」
「全部 」
「えと・・・注文・・・・・・」
子供じみた言い合いに夢中の大人たちの間で、お腹を空かせたアレンが、困惑しながらも申し出たものの、聞いてはもらえなかった。
「注文・・・・・・」
悲しげにうなだれたアレンの頭上では、定位置を取り戻したティムキャンピーが、機嫌よく尾を振っていた。
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